皆様こんにちは、山中でございます。今日は午前中、芦屋大学を訪問。理事長兼学長の比嘉聡先生とお話をさせていただきました。座右の銘である『ぶれない心』を軸に、人間力を育てる魂の授業。学長自ら生徒と対峙する姿勢から、学校改革を実現。御年67歳にして熱い志。大いに刺激をいただいた時間でした。

 

さて、元号が令和へ。それに合わせて日本銀行券も一新されますね。新しく一万円札に描かれるのが渋沢栄一翁。近代資本主義の父とも呼ばれる人物で、著作、『論語と算盤』は、今もロングセラーとして書店に並んでいます。弊社、社員教育の必読書でもある名著です。

 

実は『論語と算盤』他、二宮尊徳翁の言葉、『道徳のない経済は罪悪である。経済のない道徳は寝言である。』の言葉は、私の生き方に大きく影響を与えてくれました。

 

人生を振り返った時、大きな転機が33歳の時。20代から追い続けていた夢目標を実現。経済的豊かさを掴みました。経済的豊かさこそが、人の幸せ。そう信じ込んでいた未熟な私。でしたが、日々、虚しさを感じ、なぜそう感じるのか?分からず、完全にバーンアウト状態。そんな時、ふらっと立ち寄った書店で買った本の中の一節に衝撃を受けます。生きる目的の明確化。『生涯世の為に自己を活かし続ける』ことこそ、人間究極の幸福。

 

経済的豊かさばかりを追い求めてきた私にとって、衝撃的な言葉でした。そこから現在まで、私の心の軸には、『生涯世の為に自己を活かす』という考えがあります。当時、最も考え、困ったこと。『どうやって、なにをして自己を活かせばよいのか?』でした。その後、10年以上、心の中でくすぶり続けることになります。(笑)

 

心の中でくすぶり続けた課題。ぼんやりと見えて来たのが8年前。塾を開校して2年が経過。開校前の3年計画を2年で実現。この先、どこへ進むべきか?自問自答するために選んだ場所。高野山にある宿坊でした。松下幸之助さんが常宿としていた宿坊に身を置き、写経や瞑想をしながら内に問い続けました。自分に与えられた天命とはなにか。自分の強みはなにかを。

 

そこで閃いたのが、分かりやすく言うと、『論語と算盤』『経済と道徳』『実学と修身』。世捨て人となり、僧侶となり人々の為に尽くすのではなく、資本主義と社会倫理の両輪の体現。規模は小さくとも、それこそが自分の使命。そう感じることとなり、今に至ります。

 

『生涯世の為に自己を活かす』 渋沢栄一翁の一万円札。初心を忘れがちな私にとって、これ以上ない朗報です。一方で、紙のお金をいつまで持ち歩くのか? こちらも心配な今日この頃ですね。(笑)